スズキ軽自動車の名機F6Aの特徴

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ファイターコバちゃんのF6A講座

ジムニーのエンジンの歴史は初代モデルLJ10のFB型空冷直列2気筒2サイクルエンジンから始まり、現行モデルに搭載された660ccのK6Aエンジンに至るまで度重なる改良が行なわれてきました。

 

歴代ジムニーに積まれたエンジンのなかでも、JA11の心臓部に採用されたF6Aエンジンはまさにジムニー専用に造られたエンジンではないかと思います。

 

私は、31年間エンジンメカニックとして数々の国産メーカーのエンジンに携わり、オーバーホールなどの整備やレース仕様車などを製作してきました。

 

このキャリアのなかで、名機といわれる素晴らしいエンジンもこの手でイジってきました。

 

そんな名機と言われるエンジンのなかでも、とりわけF6Aは軽自動車部門では第1位のクオリティを誇っていると思います。

 

F6Aのどんなところがそんなに良いのかと思われる方に、その訳をご説明いたします。

理由その1 頑健さを語る

まず筆頭に拳げられるのは、F6Aは、丈夫で耐久性に富んでいることです。エンジンは10万キロ走ったら壊れるとよくいわれていますが、実際10万キロを超えても元気に走っているジムニーを良く見かけますし、エンジンブローも少ないと思います。

 

なかには確かにエンジンブローしたものも見受けますが、分解してみるとオイル切れによるクランクやコンロット゛のメタルトラブルと、フューエルマネジメントにおいての燃料不足によるピストン溶解、棚落ちがほとんどです。

 

このようなブローはメンテナンスさえきちんとしていれば防げるものばかりなんです。

 

実際メンテナンスとしてはオイル交換が重要で、あとは捕機類と呼ばれるエンジン本体まわりの消耗部品交換が必要です。

 

よく交換するのがタービン、ウォーターポンプ、オイルシールなどです。

理由その2 シングルカムである利点

F6Aエンジンで次に良い点は、シングルカムなので部品点数が少なく低速トルクがあることです。

 

クロカン走行や街乗りには申し分ありません。部品点数が少ないほど壊れにくいことと、オーバーホールしても交換部品代が安くすむことも最大の魅力です。

 

もちろんカプチーノに搭載されていたツインカムF6Aも名機です。

 

最高出力や高回転ではパワーがあり、サーキット走行では660ccでありながら大活躍しています。

理由その3 縁の下の力持ち

ジムニーのF6Aは「縁の下の力持ち」なんです。
私は普段の買い物用にスズキ・セルボモードに乗っていますが、燃費が1リッターあたり12~14キロぐらいです。

 

セルボモードはジムニーと同じF6Aを搭載していますが、ジムニーの燃費は1リッターあたり8キロ前後なんです。
データ的には確かに燃費が悪いですが、エンジンは同じでターボも付いている。

 

では、なぜ同じ型式のエンジンでも燃費に差が表れるのかというと、まずはジムニーは四輪駆動なので車重が重くなってしまうから。

 

フロントデフ、ミッション、トランスファーミッション、プロペラシャフト、リヤデフなどのギアが多くその中には固いギアオイルが入っているので動力損失がとても大きくなってしまいます。

 

その上、ジムニーは16インチの大口径オフロードタイヤをはいてるので車輪の転がり抵抗が多くなります。
しかも、2インチアップもしているので前衛投影面積、空力も悪くなり燃費がどんどん悪くなっていきます。

 

ジムニーは燃費が悪い、高速走行がつらいなどと言われますが、エンジンだけに責任を押しつけるのは間違い。
エンジンは健気にきちんと仕事しているのです。

 

これで同じF6Aエンジンでもジムニーに積まれたエンジンがどれだけ「ガンバリ屋さん」なのか、分かっていただけましたか?

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